プログレッシブ・ロックとは1960年代後半のイギリスででてきたロックのジャンルのひとつ。
ロックをクラシック音楽やジャズミュージックと融合させたり、珍しい楽器を取り入れたりと実験的なスタイルを目指してきましたが、その斬新さと前衛的な姿勢によりプログレッシブ・ロックの栄光時代は長く続きませんでした。

プログレッシブ・ロックとは?特徴と音楽性
プログレッシブ・ロックの特徴として挙げられるのが下記です。
- 1曲が長い(10分~20分など)
- 曲の構成が複雑
- ボーカルがない曲が多い
曲が長いうえに難解でボーカルがないことも。
次に、プログレッシブロックの五大バンドを紹介していきます。
おすすめプログレッシブ・ロックバンド:ピンク・フロイド
イングランドのプログレッシブ・ロックバンド、ピンク・フロイド。
彼らの音楽の魅力は、デヴィッド・ギルモアのブルージーで幻想的、情緒あるギターサウンド。
音を聞けばギルモアの音だとわかるくらいの存在感、透明感ある音に聞き惚れてしまいます。
シド・バレットの脱退~ギタリストのデヴィッド・ギルモア加入より、音楽性がサイケデリック・ロックからプログレッシブ・ロックへ変化。
プログレッシブ・ロックバンドとして認知されはじめます。
ピンクフロイドのおすすめ名盤:「狂気」
ピンク・フロイドを初めて聞くのに一番とっつきやすいのが「狂気」。
ピンクフロイドデビューからのライブ経験やアイデア、ノウハウをすべて詰め込んだ渾身の大名盤。
サウンドエフェクトを用いた巧みな演出、曲と曲とが切れ目なく繋がれた構成力でアルバムとしてまとまりのあるバランスのとれたアルバムです。
Money
ピンク・フロイド
1973/03/01 ¥250
プログレッシブ・ロックのイメージとは逆のキャッチーな楽曲の数々も「狂気」の特徴。
名曲が多いというよりは、ひとつのコンセプトを持っていてアルバムとしての完成度が高いです。

おすすめプログレッシブ・ロックバンド:キング・クリムゾン
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キング・クリムゾンはロバート・フリップを中心としたプログレッシブ・ロックバンド。
プログレッシブ・ロックというジャンルを確立した、プログレッシブ・ロックの歴史において重要なバンドです。
彼らの特徴は、曲・アルバムの独自の世界観。ほかのバンドには真似できない圧倒される楽曲の数々です。
キレ味あるアグレッシブな曲があると思えば、幻想的で心地よい曲があったり、曲の世界に引き込まれます。
キング・クリムゾンのおすすめ名盤:「クリムゾン・キングの宮殿」
歴史的名盤でロック史に重要な意味を持つ「クリムゾン・キングの宮殿」はキング・クリムゾンを知るうえで欠かせません。
プログレッシブ・ロックのジャンル・イメージを決定づけたアルバムだからです。
21st Century Schizoid Man
キング・クリムゾン
1969/10/10 ¥250
名曲ぞろいの中身が充実しているアルバムで、高度な演奏が本当にすばらしいです。
名曲「21世紀のスキッツォイドマン」でとがったリフは金槌で頭を殴れたかのような衝撃を受けます。

おすすめのプログレッシブ・ロックバンド:イエス
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イギリスのプログレッシブ・ロックバンド、イエスも、プログレッシブ・ロックを語るうえではずせません。
今も活動を続けていますが、オリジナルメンバーは不在。
メンバーの移り変わりが激しいのは、曲やアルバムの世界観や緻密さを追求しすぎるがあまり疲弊してしまうのでしょう。
キング・クリムゾンのドラマーだったビル・ブルーフォードや、2015年に亡くなりましたが高い技術で重厚感あるベースを弾くクリス・スクワイア、情緒あるギターで魅了するスティーヴ・ハウといった実力あるロックミュージシャンが在籍していたバンドです。
イエスのおすすめ名盤:「こわれもの」
4作目のアルバム「こわれもの」がイエスでおすすめのアルバム、最高の名盤です。
おすすめの理由が、超絶キーボーディストであるリック・ウェイクマンがバンドに加入しているという点。
リック・ウェイクマンはデヴィッド・ボウイの名曲「スペース・オディティ」のレコーディングにも参加した実績もあり、実力あるキーボーディスト。
そんなリック・ウェイクマンのキーボードが加わったアルバムは、曲に美しさや緊張感を与え音に広がりを見せてくれます。
Roundabout
イエス
1971/11/26 ¥250
哲学的な歌詞にドラマティックな曲展開で曲の長さを感じません。イエス史上最高の名盤なので一聴の価値ありです。
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【プログレ沼へようこそ】イエス(YES)の名盤を紹介!私的おすすめアルバムランキング!
おすすめのプログレッシブ・ロックバンド:エマーソン・レイク・アンド・パーマー
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キーボーディストとして名高いキース・エマーソン、元キング・クリムゾンのグレッグ・レイク、元アトミック・ルースターのカール・パーマーで結成されたプログレッシブ・ロックバンドがエマーソン・レイク・アンド・パーマーです。
メンバーそれぞれがバンド結成前からすでに名声を得ていました。
エマーソン・レイク・アンド・パーマーの特徴は、クラシック音楽を取り入れたところ。
ムソルグスキーの「展覧会の絵」やチャイコフスキーの「くるみ割り人形」、ホルストの「惑星」など。
これらを独自にアレンジしてロックに取り入れています。
エマーソン・レイク・アンド・パーマーのおすすめ名盤:「恐怖の頭脳改革」
エマーソン・レイク・アンド・パーマーの名盤は「恐怖の頭脳改革」。
注目したいのは彼らの表現の幅の広さ。
エマーソン・レイク・アンド・パーマーはクラシック音楽のアレンジが得意なので、同じプログレッシブ・ロックでもピンク・フロイドやキング・クリムゾン、イエスとはまた全然違うサウンドです。
Jerusalem
エマーソン・レイク&パーマー
1973/11/19 ¥250
彼らにとっては、音楽にジャンルだとか枠とかは存在していなくて、良いものは良い、だから取り入れるという感覚なのかもしれません。
おすすめのプログレッシブ・ロックバンド:ジェネシス
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イングランド出身のプログレッシブ・ロックバンド、ジェネシス。
ジェネシスもまた、ほかのプログレッシブ・ロックバンドと同じようにメンバー変遷を繰り返し、そのたびに音楽の方向性が変化してきました。
ジェネシスのプログレッシブ・ロックへの転換期となったきっかけといえるのが、ボーカルのピーター・ガブリエル脱退でしょう。
ピーター・ガブリエル脱退後、ドラマーだったフィル・コリンズがボーカルを務めることでジェネシスは新たな一面を披露することになります。
リズムを強調した楽曲の数々は、プログレッシブ・ロックというジャンルの中でもキャッチーさがあり聞く人を心地よくさせます。
ジェネシスのおすすめ名盤:「トリック・オブ・ザ・テイル」
「トリック・オブ・ザ・テイル」がジェネシスでおすすめのアルバム。
ピーター・ガブリエル脱退後、4人編成ではじめて制作したアルバムです。
ピーター・ガブリエル脱退後はバンドの方向性を悩んだといわれていますが、ドラマーのフィル・コリンズがリードボーカルをとる形でバンドを継続することになりました。
A Trick of the Tail
ジェネシス
1976/02/02 ¥250
それまでドラムを務めていたフィル・コリンズの代わりに、ツアーではビル・ブルーフォードがサポートとして参加しました。
リズムが心地よく美しいメロディラインで耳になじみやすい名曲ばかりです。
おすすめプログレッシブ・ロックまとめ
- 斬新、前衛的、実験的な要素を持つのがプログレッシブ・ロック
- 難解がゆえにプログレッシブ・ロックはとっつきにくい
- プログレッシブ・ロックの代表5大バンドはピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエス、エマーソン・レイク&パーマー、ジェネシス。