ブリットポップとは1990年代のイギリス発祥のポップミュージックのムーヴメント。
ジャンルではなくブーム自体を指すものです。
90年代はニルヴァーナを代表とするグランジブームでしたが、94年のニルヴァーナのボーカル&ギターのカート・コバーンの自殺によってグランジの流行は落ち着きます。そしてそのブームと入れ替わるように快進撃を見せたのが、オアシスやブラーなどを筆頭としたイギリス勢。
そんなブリットポップムーヴメントを代表とするバンドのおすすめのアルバムを紹介します。
ブリットポップの代表ロックバンド:オアシス
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ブリットポップの代表バンド、オアシスです。
ほかのミュージシャンに否定的で、良くない方向で注目を集めがちで話題に事欠かないノエル・ギャラガーとリアム・ギャラガーの兄弟を中心としたロックバンド。兄弟げんかも名物。発言ばかりが注目されがちですが、日本でも人気で、その人気が示すように曲も良いです。

オアシスの名盤①モーニング・グローリー
オアシス史上最高のセールスを記録したアルバム「モーニング・グローリー」です。わかりやすいメロディラインにキャッチーなサウンドで人を選ばない音楽性を持っています。
かといってありふれた音楽かといえばそうではないんですよね。完成度はオアシス随一。アルバムタイトルの「モーニング・グローリー(Morning Glory)」はもちろん、日本でもよく知られている「ワンダーウォール(Wonderwall)」や「ドント・ルック・バック・イン・アンガー(Don’t Look Back in Anger)」が収録されているのもこのアルバム。
ノエルは「ビートルズのように大物になる」とデビュー時言っていたそうですが、ただのビッグマウスではなくさまざまな記録を残しているところはさすがですね。
Morning Glory
オアシス
1995/09/18 ¥200
オアシスの名盤②Definitely Maybe
こちらはオアシスのデビューアルバム「オアシス」。
デビューアルバムなのに完成度は高い1枚。公営団地に住む労働階級の人々の代弁者的存在として人気を博したオアシスですが、このアルバムはそれをもっとも体現しているといえるでしょう。
歌詞に注目すると、ビートルズの曲名からとっているものがあったり、オアシスがビートルズをリスペクトしていることがよくわかります。
いろいろと自由奔放、歯に衣着せぬ言動に注目してしまいがちですが、曲は本当に良いです。ノエル・ギャラガーの才能が詰め込まれていますよ。
Cigarettes & Alcohol
オアシス
1994/08/29 ¥200
ブリットポップの代表ロックバンド:ブラー
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ビートルズの再来とも言われていたブラー。
よくオアシスとも比べられます。オアシスは誰にでも親しみやすい曲が多いのに対して、ブラーは少し人を選ぶ曲が多めですね。よりUKロック、しかも60年代のイギリスのロック的なレトロ感のあるサウンド。そこが魅力的でビートルズっぽいと言われていたんでしょう。

ブラーの名盤:パークライフ
「パークライフ」はブリットポップムーヴメントの象徴的なアルバムで超おすすめ。
独特なコード進行やさまざまな楽器の使用で、オアシスとはまた違った魅力を発見できると思います。ちょっと皮肉っぽい曲はブラーの特徴でもあります。
「Girls&Boys」は、ブラーのフロントマンであるデーモン・アルバーンがマヨルカ島でのバケーション中に若者たちが酔って欲望のままに乱痴気騒ぎしているさまを見て書いた曲。シニカルでクールなのがブラーの曲の魅力です。
Girls and Boys
ブラー
1994/04/25 ¥250
ブリットポップの代表ロックバンド:スウェード
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ブリットポップのはじまりはスウェードから(定義づけたのがブラー)。
インディーバンドだった彼らがブリットアワード(イギリスの音楽の祭典)出演し、魅惑的なパフォーマンスと刺激的な歌詞でイギリスに衝撃を与えました。
スウェードの名盤:カミング・アップ
ギタリストのバーナード・バトラーが脱退しリチャード・オークスが新メンバーとして加入したものの、バトラー脱退やオアシス、ブラーといった大型新人が注目を集めたことにより落ち目となっていたスウェード。
しかし、そのまま終わるスウェードではありませんでした。
「カミング・アップ」でそれまでのスウェードよりポップになった曲を発表し、デビュー作を上回るスウェード史上最高のセールスを記録しました。スウェードの会心の1枚です!
The Beautiful Ones
スウェード
1996/09/02 ¥250
ブリットポップの代表ロックバンド:パルプ
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オアシスやブラーと並び、ブリットポップブームの象徴的なロックバンドです。
ブリットポップブームで注目されたパルプですが、実は結成は1970年代。なかなか日の目を見ることがなく90年代に入り、やっとメジャーレーベルと契約。するとデビューアルバムがヒット。しかし、ロックスターの宿命か、ヒットのプレッシャーにより精神を病み結局バンド活動は長く続きませんでした。でも、今も再結成して活動しているようです。
パルプの名盤:ディファレント・クラス
全英チャート1位を獲得したパルプの大ヒット作「ディファレント・クラス」。
長い下積み時代を送ったパルプの音楽とブリットポップの潮流がマッチし念願の大ヒット。イギリス人好みのクールで気取らないサウンドが魅力的です。
パルプの栄光時代は短く、うたかたの夢のようなアルバムですね。
コモン・ピープル
パルプ
1995/05/22 ¥und,efi,ned
ブリットポップの代表ロックバンド:エラスティカ
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エラスティカは女性と男性の混合バンド。
ですが男性はドラマーだけ。
ルックスが華やか+ブリットポップ界のスターとの交際など音楽以外の部分で話題になりがちですが、その音楽性はブリットポップらしくクール。
エラスティカの名盤:「エラスティカ」
おすすめのアルバムは「エラスティカ」。
クールなサウンドとボーカルですが、完全に初見の人を突き放すような冷たさはなく、メロディはキャッチー。
ガールズロックだけど媚びない音楽でかっこいいです。
Stutter
Elastica
1993/11/01 ¥150
ブリットポップの代表ロックバンド:ザ・ヴァーヴ
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センス、演奏技術、歌唱力を持ち合わせながらもバンド内での分裂などでその栄光は長くは続かなかったザ・ヴァーヴ。
生み出したアルバムも当然少ないのですが、90年代におけるロックは彼ら抜きでは語ることができません。
ザ・ヴァーヴの名盤:「アーバン・ヒムス」
オアシスも大絶賛したのが「アーバン・ヒムス」。
一度はバンド内の分裂を経験したザ・ヴァーヴが打ち出した渾身の名盤です。
サイケデリックな要素を含みながらもピアノなどのクラシックな美しい旋律を聞くこともできるバラエティに富んでいます。
Bitter Sweet Symphony
ザ・ヴァーヴ
1997/09/29 ¥250
ブリットポップの代表ロックバンド:クーラ・シェイカー
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インド音楽の要素を取り入れているのが特徴のクーラ・シェイカー。
洋楽にエキゾチックというのはおかしな感じですが、60年代的ロックに異国風サウンドがプラスされた不思議な独特なロックが聞けます。
クーラ・シェイカーの名盤:「K」
東洋の神秘的な音楽、レトロなロックサウンド、どちらかに偏ると飽きやすいですがこのアルバムはバランスが良くて聞きやすい「K」。
インド風サウンドはブリットポップ界にとどまらずロック界においても異質で新鮮な音です。
Hey Dude
Kula Shaker
1996/09/16 ¥200