ロック史の重要なできごとのひとつとして、ビートルズの名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」とビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」の誕生話が挙げられます。
ロック史上最高傑作として名高い名盤に焦点を当て、ロックの歴史を追いました。
- ロックの起源を知る
- ビートルズが偉大なわけ
- “プロテスト歌手”ボブ・ディランの転機
- 「サージェント・ペパーズ~」名盤誕生の背景
- “神”と呼ばれた天才ギタリスト
- ドラッグ体験を再現するサイケデリック・ロック
- 難解さゆえに長く続かなかったブーム、プログレッシブ・ロック
- 主役交代、時代はビートルズからレッド・ツェッペリンへ
- ロックの神秘、グラム・ロック
- ロックスターなんてクソ!吠えたのはパンク
- ニューウェイヴ、ロックは形を変えてゆく
- 80年代を支えた”産業ロック”
- NWOBHMとヘヴィメタル
- 暗い社会に希望をもたらしたのはザ・スミス
- 自ら巻き起こしたブームを自らの死で終わらせたニルヴァーナの衝撃
- ブリットポップブームの象徴、ブラー対オアシス騒動
- 過激なパンクを広めたグリーン・デイの功績
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ビートルズの「ラバーソウル」超えをめざしたビーチ・ボーイズ
画像:Amazon
ブリティッシュ・インヴェイジョンの流れに、アメリカで闘志を燃やすロックバンドがいました。
それは、かつて陽気なサーフ・ロックをしていた、ビーチ・ボーイズ。
ビートルズが1965年にリリースした「ラバーソウル」に刺激を受け、このラバーソウル超えのアルバムを作るべく、ボーカル&ベース担当のブライアン・ウィルソンはツアーを他ビーチ・ボーイズのほかのメンバーに任せ、アルバム製作のためスタジオにこもったのです。
理想の音を追求したブライアン・ウィルソン
ブライアン・ウィルソンは対抗心を燃やし、理想の音、今までなかった音を徹底的に追い求めました。
よく使われる管弦楽器だけでなく、アコーディオンやティンパニ、ヴィブラフォン、テルミンなどを使い音楽の可能性を広げました。
さらには、犬の声や電車、自転車の音まで!今までのロックの歴史における先入観にとらわれず、使えそうなものは何でも試してみたんですね。
また、彼は有名ミュージシャンも起用し、多重録音により独特の世界をつくり出しました。音楽プロデューサーのフィル・スペクターを尊敬していたブライアン・ウィルソンは、彼の技術を吸収して応用したり。
ロックバンドではなくオーケストラのような体制にしたりで、とことん理想の音を追求しました。こうしてつくられたブライアン・ウィルソン渾身の1枚「ペット・サウンズ」は、1966年リリースされました。
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「ペット・サウンズ」はアメリカでの評価はいまいちだった
ブライアン・ウィルソンのセンス・努力の結晶「ペット・サウンズ」でしたが、アメリカではあまり反響を得られませんでした(といっても全米10位に前後にチャートインしてる)。
当時はシングルがメインで、ひとつのテーマに沿って作られたコンセプトアルバムが珍しかったのです。
祖国アメリカでの評価はそれほどでしたが、イギリスは「ペット・サウンズ」を大絶賛し、全英チャートでは26週連続トップ10入りを記録する大ヒットとなりました。
歴史的名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」
長い長いアルバム名。1967年リリースされたビートルズの8枚目の歴史的名盤です。
ビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」を聞いたビートルズは衝撃を受けたのです。ポール・マッカートニーはとくに、“これはやれれた!”と思ったそう。
そして「ペット・サウンズ」に触発されてビートルズが完成させたのが「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
」です。
「サージェント~」が歴史的超名盤である理由①”世界初”コンセプト・アルバム
よくいわれるのが、このアルバムが世界初のコンセプト・アルバムであるということ。
厳密には、“一般的に有名になった”世界初のコンセプト・アルバムですかね。
コンセプト・アルバム自体は、さっきの「ペット・サウンズ」もそうですし、その前にも存在していました。
コンセプト
サージェント・ペッパー(ビートルズが作った架空の人物)が作った楽団「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のショー。
ただ、コンセプト・アルバムといっても全曲にわたり徹底されたわけではありません。
この楽団をテーマとした曲を最初と終わりに置いているだけなんです。ほかは関係ない寄せ集めの曲です。ジョン・レノンもそう公言していました。
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (Remix)
ビートルズ
1967/06/01 ¥250
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ) [スピーチ&テイク8]
ビートルズ
1967/06/01 ¥250
「サージェント~」が歴史的超名盤である理由②アート・ワーク
画像:Amazon
ここに描かれている人物はビートルズのほか、数々の著名人。
俳優、女優から芸術家、コメディアン、学者、医者・・・などさまざまな分野で活躍していた人たちです。
アインシュタインやボブ・ディラン、マリリン・モンローなど。
ロックがアートという側面を持つということを示した作品でもあります。
曲、アルバム作りに専念したビートルズ
このころはそれまでとは違い、ライブ活動よりも曲作りに時間をかけていたそうです。
スタジオで作業する中でいろんなアイデアを出し、さまざまな試みを行って曲を生み出していました。楽曲の広がりを見せたのはこういう姿勢でしょう。
最高のアルバムとして今もなお数々のミュージシャンに影響を与え続ける、最強最高の歴史的アルバムです。
ビートルズとビーチ・ボーイズ
こうしてみると、ビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」はビートルズの「ラバーソウル」がなかったら生まれなかったし、ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」は、ビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」がなければ誕生しなかったんですね。
お互いに感銘を受け、刺激されたからこそ創り出された名盤なんです。
名盤が名盤たるゆえ、だと思います。
ロック史のまとめ~ビートルズとビーチ・ボーイズの相互作用~
- ブリティッシュ・インヴェイジョンの流れに危機感を抱いたビーチ・ボーイズは、ビートルズの「ラバーソウル
」超えのアルバムを目指す
- 名盤「ペット・サウンズ
」をビーチ・ボーイズがリリース。
- 「ペット・サウンズ」に刺激されてビートルズは「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
」をリリース。
このビートルズとビーチ・ボーイズとのできごとはロック史において重要なできごとでした。お互いが刺激し合って生まれたロック史の熱いエピソードですね。
<参考>クロスビート編集部 最強版 ロックの50年、究極の500枚 (2012/6/30)
- ロックの起源を知る
- ビートルズが偉大なわけ
- “プロテスト歌手”ボブ・ディランの転機
- 「サージェント・ペパーズ~」名盤誕生の背景
- “神”と呼ばれた天才ギタリスト
- ドラッグ体験を再現するサイケデリック・ロック
- 難解さゆえに長く続かなかったブーム、プログレッシブ・ロック
- 主役交代、時代はビートルズからレッド・ツェッペリンへ
- ロックの神秘、グラム・ロック
- ロックスターなんてクソ!吠えたのはパンク
- ニューウェイヴ、ロックは形を変えてゆく
- 80年代を支えた”産業ロック”
- NWOBHMとヘヴィメタル
- 暗い社会に希望をもたらしたのはザ・スミス
- 自ら巻き起こしたブームを自らの死で終わらせたニルヴァーナの衝撃
- ブリットポップブームの象徴、ブラー対オアシス騒動
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