アメリカのグランジ・ロックブームによって停滞気味だったUKロック。
イギリスでの次なるブームは、90年代最大の潮流であるブリットポップムーヴメントです。
本記事では、ブラーとオアシスを中心にロックの歴史を追っていきます。
- ロックの起源を知る
- ビートルズが偉大なわけ
- “プロテスト歌手”ボブ・ディランの転機
- 「サージェント・ペパーズ~」名盤誕生の背景
- “神”と呼ばれた天才ギタリスト
- ドラッグ体験を再現するサイケデリック・ロック
- 難解さゆえに長く続かなかったブーム、プログレッシブ・ロック
- 主役交代、時代はビートルズからレッド・ツェッペリンへ
- ロックの神秘、グラム・ロック
- ロックスターなんてクソ!吠えたのはパンク
- ニューウェイヴ、ロックは形を変えてゆく
- 80年代を支えた”産業ロック”
- NWOBHMとヘヴィメタル
- 暗い社会に希望をもたらしたのはザ・スミス
- 自ら巻き起こしたブームを自らの死で終わらせたニルヴァーナの衝撃
- ブリットポップブームの象徴、ブラー対オアシス騒動
- 過激なパンクを広めたグリーン・デイの功績
ブリットポップのはじまりはスウェードから
画像:Amazon
妖しい風貌に官能的で過激な歌詞で物議をかもしたスウェード。
生ぬるい楽曲がチャートを独占する中、そこに食い込んでやろうと野心を燃やしていました。
1993年「ブリット・アワーズ」への出演をしたスウェードは、その場にそぐわないパフォーマンスを披露。
このとき観客を啞然とさせたのが、「アニマル・ナイトレイト」。
Animal Nitrate
スウェード
1993/02/22 ¥250
その年、デビューアルバム「スウェード」をリリース。
このスウェードのアルバムが、ブリットポップのはじまりだとされています。
ブリットポップの定義確立、ブラーの快進撃
画像:Amazon
1991年にデビューアルバムをリリースしアメリカでツアーを行っていたブラー。
ですがその内容は絶望的で失敗に終わりました。
イギリスに戻ると彼らが目にしたのは注目を浴びるスウェード。
そこでブラーが切り開いた道は、60年代イギリスのポップ・ロックでした。
ちょっと懐かしいブリティッシュ・ロックサウンドと、シニカルでユーモアのある歌詞。これらを要素としてリリースしたセカンドアルバム「モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ」は高評価を獲得。
For Tomorrow
ブラー
1993/05/10 ¥250
チャートは上位獲得ならずでしたが、ブラーはさらにこの路線で進め、代表作である「パークライフ」をリリースし、ブリットポップの流行を生み出しました。
1995年のブリット・アワードでは、オアシスのデビューアルバム「オアシス」をおさえ、史上最多の4部門を受賞するという快挙を成し遂げました。

ビートルズのようになると大口をたたいたオアシス
オアシスがインディーズ・レーベルと契約したのは1993年。
その後すぐにツアーをはじめ、イギリスではチケットの奪い合いになるほどの人気を博しました。
そしてブラーの「パークライフ」からわずか4ヶ月、デビューアルバム「オアシス」をリリース。
家庭の問題などの事情で傷ついた若者の心を掴み、一躍90年代の救世主となりました。
「ビートルズのようになる」
口だけではなく実際にいろんな数字を塗り替えたことから、それもただのビッグマウスではなかったのです。
デビューアルバムは世界で1000万枚以上売り上げる大ヒットを記録。
Live Forever
オアシス
1994/08/08 ¥200

ブラーVSオアシス騒動
1995年8月14日、オアシスはシングル「ロール・ウィズ・イット」のリリースを予定していました。
そこにブラーも「カントリー・ハウス」のリリースをあえて重ね、メディアも煽りシングル対決が注目を浴びることに。
結果、全英シングルチャートはブラーが1位を獲得しましたが、オアシスのアルバム「モーニング・グローリー」の世界的な大ヒットによってブラーは大きく差をつけられることになりました。
ブリットポップの終息
ブラーのこれまでの音楽性を変えたアルバム「Blur」がアメリカのロックシーンに最接近したのを最後に、ブリットポップブームは衰退していきます。
これが1997年ごろ。
ロック史まとめ
- ブリットポップのはじまりはスウェード
- ブラーによってそのムーヴメントに火が付く
- オアシスが1993年デビュー
- ブラーとオアシスのシングルはブラーが勝利するも、アルバムはオアシスが大きな差をつけ売り上げる
- 1997年ごろブリットポップブームは衰退
<参考>クロスビート編集部 最強版 ロックの50年、究極の500枚 (2012/6/30)
- ロックの起源を知る
- ビートルズが偉大なわけ
- “プロテスト歌手”ボブ・ディランの転機
- 「サージェント・ペパーズ~」名盤誕生の背景
- “神”と呼ばれた天才ギタリスト
- ドラッグ体験を再現するサイケデリック・ロック
- 難解さゆえに長く続かなかったブーム、プログレッシブ・ロック
- 主役交代、時代はビートルズからレッド・ツェッペリンへ
- ロックの神秘、グラム・ロック
- ロックスターなんてクソ!吠えたのはパンク
- ニューウェイヴ、ロックは形を変えてゆく
- 80年代を支えた”産業ロック”
- NWOBHMとヘヴィメタル
- 暗い社会に希望をもたらしたのはザ・スミス
- 自ら巻き起こしたブームを自らの死で終わらせたニルヴァーナの衝撃
- ブリットポップブームの象徴、ブラー対オアシス騒動
- 過激なパンクを広めたグリーン・デイの功績