USロックとは何かというと、ことばのとおり、アメリカのロック音楽のことをいいます。比較として出されるのがUKロック。UKロックは、イギリスのロック音楽です。
どうしてもロックというとビートルズやローリング・ストーンズなどUKロック勢が強いイメージがありますが、USロックも負けていません。
今回は、これだけは聞いてほしいおすすめのUSロックを紹介します。
その前に、そもそもUSロックとUKロック、音楽的な違いは?
違いはないです。ただアメリカのロックとイギリスのロックというだけ。
洋楽、邦楽、K-POPの区分けと同じようなものです。
違いがあると思われるのはイメージの部分だと思います。私個人のイメージでは、イギリスのロックは哲学的、知的、複雑なイメージ。対してアメリカはそれとは逆。明るくて元気。単純明快なロック、というイメージです。
おすすめのUSロックバンド:エアロスミス
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90年代の名作映画「アルマゲドン」の主題歌「ミス・ア・シング」は知らない人はいないですよね。
この曲があまりにも有名すぎて、エアロスミスに90年代のイメージがある人も多いんじゃないでしょうか?
しかしエアロスミスのデビューは70年代。短命なロックバンドも多い中現在も第一線で活躍中のエアロスミスはUSロックの代表ロックバンドです。
ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュはじめ80年代以降のミュージシャンに多大な影響を与えた存在です。

エアロスミスのおすすめアルバム:Rocks
Back in the Saddle
エアロスミス
1976/05/03 ¥200
エアロスミスの本質をもっともとらえているのはこの「Rocks」。
とんがった荒々しいサウンドはいかにもなハードロック。
近年のポップでマイルドな音楽に物足りなさを感じる人におすすめしたいロックなアルバムです。
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おすすめのUSロックバンド:ヴァン・ヘイレン
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エディとアレックスのヴァン・ヘイレン兄弟により結成されたアメリカのロックバンド、ヴァン・ヘイレン。
ギタリストのエドワード・ヴァン・ヘイレンは「ライトハンド奏法(タッピング)」を広め後のギタリストへの影響は大きいです。
数回のメンバーチェンジを経て、今はほぼオリジナルメンバーに戻っています。現在ベーシストはエドワード・ヴァン・ヘイレンの長男が務めていて、ほぼ身内で構成されている状態。
ヴァン・ヘイレンのおすすめアルバム:1984
Jump
ヴァン・ヘイレン
1983/12/01 ¥250
ロックバンドですが、キーボードの多用が印象的なアルバムです。
また、ギターとキーボードに注目してしまいますが、デヴィッド・リー・ロスのボーカルも存在感大きいです。
真夏のような乾いたからっとしたロックは気持ちが良いです。
おすすめのUSロックバンド:ヴェルヴェット・アンダーグラウンド
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ヴェルヴェット・アンダーグラウンドは60年代後半にデビューしたサイケデリック・ロックバンドです。
内省的で、人間のダークサイドを表現する曲が多く、いわゆるアメリカンなロックとは異なります。
活躍当時はあまり世間は彼らを受け入れてくれませんでしたが、時間の経過とともにヴェルヴェット・アンダーグラウンドの評価は高まっていき、今ではビートルズに並ぶ影響力の高さ。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのおすすめアルバム:The Velvet Underground and Nico
I’m Waiting for the Man
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド & ニコ
1967/03/12 ¥250
ロックに興味がある、好きな人は必聴ですが、好みは分かれるアルバムです。
先に書きましたように、暗い部分を表現する曲が多いのです。
しかしロック史においてこのアルバムは重要なアルバムでありますし、サイケデリック・ロックというジャンルにおいても代表的なアルバムです。
好き嫌いは後でついてくるものですから、一度は聞くべき名盤です。
おすすめのUSロックバンド:ガンズ・アンド・ローゼズ
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アメリカのロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズ。
比較的若い世代にもよく聞かれているロックだと思います。
アクセル・ローズの個性的なボーカルがクセになりますし、スラッシュのギターには目が釘付けになります。見た目からして不良なロックはやっぱりかっこいいですね。
ガンズ・アンド・ローゼズのおすすめアルバム:Appetite For Destruction
Sweet Child O’ Mine
ガンズ・アンド・ローゼズ
1987/07/21 ¥250
全米に衝撃を与えたデビューアルバムです。
正直ガンズ・アンド・ローゼズではこれ以外の選択がないといっていいほど、デビューアルバムにして最高傑作です。
尖った曲と美メロな曲のバランスもちょうどよいです。
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おすすめのUSロックバンド:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
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映画「デスノート」の主題歌としても有名ですね。
でも彼らのキャリアは古く、活躍しているのは80年代から。初期のレッド・ホット・チリペッパーズは、ファンクとパンク両方の特性を持つスタイルでしたが、その斬新さでなかなか支持を得ることはありませんでした。
メンバーの死、交代を経た90年代後半、可能性を広げた自分たちの音楽でレッチリは快進撃を始めます。そして今や知らない人はいない世界のトップスターです。
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのおすすめアルバム:Blood Sugar Sex Magik
I Could Have Lied
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
1991/09/24 ¥250
ギタリストのジョン・フルシアンテ、ドラマーのチャド・スミスという実力者が加入してから2作目となる名盤。
歌詞は前作まで深いシリアスな内容を帯びるようになりますが、彼らのファンクさで重々しい印象にはなりません。また「I Could Have Lied」というバラード曲で新しい一面も見せています。
レッチリのさまざまな面をぎゅっと濃縮した濃いアルバムです。ファンキーです。
おすすめのUSロックバンド:ニルヴァーナ
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90年代グランジ旋風を巻き起こしたのがニルヴァーナ。
ニルヴァーナのファッションを真似する日本の若者も当時は多かったようです。
自ら起こしたグランジブームを自分の死によって終わらすという儚く危ういロックバンド。
ニルヴァーナのおすすめアルバム:Nevermind
Smells Like Teen Spirit
ニルヴァーナ
1991/09/10 ¥250
聞かないという選択肢がないロック界に衝撃を与えた一枚。
このアルバムによってロックシーンが大きく変わることになったのです。ひとつのムーヴメントが終わり始まるきっかけになった「ネヴァーマインド」は必聴です。
しかし、「ネヴァーマインド」はニルヴァーナのロックスターとしての成功をもたらしましたが、同時にカート・コバーンを苦しめることに。
おすすめのUSロックバンド:フー・ファイターズ
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グランジブームを巻き起こしたニルヴァーナのドラマー、デイヴ・グロールを中心に結成されたのがフー・ファイターズ。
フー・ファイターズではデイヴはボーカルとギターを務めています。
デイヴはニルヴァーナ時代から 曲を作りためていたようです。ニルヴァーナを知らない世代からも人気で、今のロックシーンではトップといってもよいのではないでしょうか。
フー・ファイターズのおすすめアルバム:In Your Honour
Best of You
フー・ファイターズ
2005/05/30 ¥200
男らしくて重たいサウンドでありながらも疾走感があってノリが良い、ロックなアルバムです。
演出などに頼らずに一貫してロック音楽をし続ける姿勢はかっこよく、変わらないロックがファンの心を掴むんだなと納得する一枚。
ニルヴァーナ、カート・コバーンへの思いが表現されている曲もあります。
おすすめのUSロックバンド:イーグルス
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人によってはカントリーロック、また別の人にとってはハードロックのイメージがありあらゆる音楽の側面を見せるイーグルス。
このバンドのすごいところは全員歌えるところ。ひとつのアルバムでボーカルがバラバラだったりするので面白いです。
イーグルスのおすすめアルバム:Hotel California
Hotel California
イーグルス
1976/12/08 ¥-1
ゴリゴリのハードロックが苦手という人にイーグルスはおすすめ。
爆音サウンドなどはなく、哀愁漂う大人なロックという印象です。センチメンタルな気分にマッチします。
おすすめのUSロックバンド:ビーチ・ボーイズ
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お気楽なサーフ・ロックサウンドで1960年初め若者の人気を集めていたビーチ・ボーイズ。
お気楽なサーフ・ロックをやっていたビーチ・ボーイズでしたが、ビートルズのアメリカ進出によって危機を感じ血のにじむような努力で名盤「ペット・サウンズ」を生み出したことは有名な話。

ビーチ・ボーイズのおすすめアルバム:Surfin’ USA
Surfin’ U.S.A.
ザ・ビーチ・ボーイズ
1963/03/04 ¥250
歴史的名盤として有名な「ペット・サウンズ」と迷いますが、やはりビーチ・ボーイズはサーフ・サウンドから始まったので、こちらがおすすめ。
涼しげで波風を感じる心地よいサウンドこそビーチ・ボーイズの原点です。
おすすめのUSロックバンド:サウンドガーデン
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サウンドガーデンはニルヴァーナと同じ時代に活躍したグランジ・ロックバンドです。
ニルヴァーナのカート・コバーンに絶賛されるほど影響力を持つバンド。
2017年にはボーカル、ギターのクリス・コーネルが自ら命を絶ってしまいました。カート・コバーンといいクリス・コーネルといい、一見成功してキラキラしているように見えても大きな深い悩み、闇を抱えてるんでしょうね。
サウンドガーデンのおすすめアルバム:SUPERUNKNOWN
Let Me Drown
サウンドガーデン
1994/03/08 ¥250
グランジブーム真っ只中でリリースされたアルバムです。
個人的には楽曲はニルヴァーナよりかっこよく思えるのでサウンドガーデンのほうが好みです。
どうしてもグランジではニルヴァーナが注目されがちですが、ニルヴァーナを凌駕するほどのポテンシャルがありました。